
昨年6月札幌の親友が闘病の甲斐なく急逝されました。
あまり急だったので私自身も大変な衝撃を受け悲しみにくれました。
その時、手元にあったのがこのCDブックでした。
日ごろ好きでよく聞いていた「千の風になって」の作者自身が歌っているCDです。
一昨年の紅白で秋川雅史さんの素晴らしい歌唱でブレイクしたあの曲です。
このCDブックは訳詩、作曲者である新井満さんが自ら歌唱し、この曲が出来上がった経緯などを「あとがきに代える断章」として美しい写真と共に添えられているのです。
妻を亡くした親友のために何もできない自分、自責の念に駆られ悶々としていた日々。
この英語の詩に巡り合い数年を経て出来上がった曲を披露して初めて宿題をやり終えた気がしたと結びの文章に書かれています。
私も何度も何度も聞いて口ずさんで、断章を読んで癒されていた日々だったので、葬儀から1ヶ月後に手紙に添えてこのCDブックを彼女のご主人に送ったのです。
音沙汰もなく月日が流れ、そして今日突然長い手紙が届きました。
体調を崩していたので曲は聞いていたが、本は読んでいなかったこと。
ようやく気を取り直して本を手にして闇から抜け出たような気がした、もっと早く読めば良かったとのこと。
妻も風になって自分たちの周りに・・・これからの人生を前向きに生きて行くとのうれしい手紙です。
それ以後、お母さんを亡くした友に紹介したら、この本で癒されたと、またその友にと紹介の輪が広がっている。